出前講座(伊丹市立神津小学校の猪名川研究の講師)
伊丹市立神津小学校から出前講座の依頼をいただきました。学校では「総合学習」の時間に「児童の皆さんが自分たちで企画・研究するプログラム」が行われており、「猪名川」を今年の研究テーマとしたいとのことです。
猪名川河川レンジャーでは児童の皆さんの研究活動に協力させていただくこととし、佐藤レンジャーと水谷レンジャーが担当して、学校の先生と相談しながら体験型の出前講座を2回に分けて行いました。
■日 時 : 1回目:令和4年9月13日(火曜日) 12:20~15:00
2回目:令和4年9月27日(火曜日) 12:20~15:10
■学 校 : 伊丹市立 神津小学校3年生・4年生 74名
■内 容 : 1回目 : ・猪名川の河川敷の自然観察
・川の生き物調査体験
・水質調査体験
2回目 : ・猪名川河川敷の観察散歩
・猪名川の色々な話の講義
・猪名川博士クイズ
■場 所 : 猪名川河川敷(伊丹市 神津小学校近く)
■担 当 : 佐藤河川レンジャー、水谷河川レンジャー
【1回目:猪名川体験学習! 第1弾】
9月13日の残暑が厳しい日に、学校のすぐ横を流れる猪名川の河原で、河川環境の体験学習をしました。学校から猪名川の水辺まで散策しながら、河原に広く繁茂する特定外来種のアレチウリの観察や重要種のカヤネズミの話をしました。猪名川に着いたら、さっそく川に入って元気いっぱいに、たくさんの魚やエビ、水生昆虫などを捕獲しました。捕獲した生き物の種類を区分してシールを貼ると、生物から猪名川の水質を判定することができました。
また、パックテストを用いて猪名川の水質を調査し、猪名川には色々な生物が生息していることや猪名川の水質がきれいであることを実感しました。でも、ほんの少しのジュースが混ざると、魚が住めない水質になってしまうことも実験で体験しました。
この結果、児童の皆さんは、猪名川の水質や生物のことを知り、河川レンジャーに様々な質問も出て、猪名川への関心が高まったようです。
水生生物による水質判定 水質パックテスト体験
【2回目:猪名川体験学習! 第2弾】
9月27日に猪名川の河原と教室内で、2回目の猪名川体験学習を行いました。最初に、猪名川の高水敷を散歩しながら、猪名川の堤防や河川の管理施設、高水敷に生育・生息する重要種・外来種など、色々な猪名川の姿を観察しました。普段は気に留めずに見ている河川施設「堤防」「距離標」「斜路」「樋管」「樹木伐採」などの役割や特徴なども解説し、児童の皆さんから色々な質問も受けました。
教室に戻ってからは、大型ディスプレイで資料を見ながら猪名川の概要や河川改修、水質・生物、河川敷利用、歴史文化など、猪名川について、これまで知らなかった色々なことを学習しました。その後、猪名川の体験学習で学んだことをクイズで出題し、児童の皆さんに応えてもらいました。クイズでは河川レンジャーも驚くほど正解率が高く、皆さんの猪名川に対する関心と理解の深さが分かりました。
これから神津小学校の児童の皆さんは、猪名川河川レンジャーに協力するために猪名川の様々なことをテーマとした自主研究をしてくれるそうです。既に「1泊2日で猪名川を紹介するツアーをするとよい。」等の意見も飛び出し、どのようなテーマの研究行われるのか?成果が楽しみです。河川レンジャーも一緒に考えていきたいと思います。
猪名川の観察散歩 体験学習のクイズ