川西市の多田小学校では、総合学習の時間に、学校の近くを流れる猪名川の環境をテーマとした体験学習に取り組んでいます。今回、昨年度に引き続き猪名川河川レンジャーに講師のご依頼をいただき、猪名川の生物・水質などに関する出前授業を行いました。
出前授業では、前半で猪名川についてのミニ講座と猪名川クイズを行い、後半で猪名川の水の水質分析体験をしました。
最初に「猪名川」について児童の皆さんに知ってもらうために、猪名川の概要や水質・生き物・ごみ問題等についてミニ講座で説明しました。説明の後は、振り返りを兼ねて、猪名川に関する色々なことを出題した「猪名川クイズ」を行いました。クイズを出題する田中河川レンジャー協力員の呼びかけに子供たちが元気よく反応し、大変盛り上がっていました。クイズの正答率もとても高く、講座をしっかりと聞いてくれていたことがよく分かりました。
水谷河川レンジャーが作成した猪名川の外来生物の標本を講座の中で紹介し、休憩時間には近くで自由に観察してもらいました。大きなウシガエルやアカミミガメ、ブラックバスなどを見て、生き物や外来生物への理解が深まったようでした。
また、猪名川の水生生物カードも並べ、好きなものを選んで持ち帰ってもらいました。猪名川にたくさんの生き物がいることを実感してもらうことができたようでした。
授業開始前に猪名川で採水した水をカップに入れて配布し、色・におい・濁り等を自分の五感で観察してもらい、猪名川の水のきれいさを確認しました。次に、水質パックテストを使って水の中の汚れの量を調査し、渓流魚でも住めるほど汚れの少ないきれいな水であることを確かめました。また、このキレイな猪名川の水に、ほんのわずかな量のスポーツドリンクを混ぜると、水質が大きく悪化し、魚が住めないほど汚れてしまうことも実験で学んでもらいました。見た目にはわからないほど少しの汚れでも、魚が住めない水質になってしまうことに児童の皆さんは驚いていました。
授業の最後に感想を発表してもらうと、「川にジュースやゴミを捨ててはいけないことがわかった」「川を大切にしたい」といった感想があり、授業を通して猪名川を大切にする気持ちを持ってもらえたようでした。