vol_29

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第5回 猪名川流域意見交換会

■開催日 : 平成22年12月3日(金曜日)
■場所 : 軍行橋周辺や下流 ・ 下河原センター
(主催 : 猪名川河川レンジャー)

~猪名川の環境と風景を見て歩き、猪名川の現状について語り合おう~

猪名川流域意見交換会写真

平成22年12月3日(金)、猪名川河川レンジャー主催による第5回猪名川流域意見交換会を開催しました。今回は現地をみた上で、意見を交換しようという主旨で、軍行橋周辺や下流のヒメボタル生息地を参加者のみなさんと見学した後、下河原センターで猪名川の現状や望ましい猪名川について語り合いました。

活動内容について詳しく知る

●外来種対策とレキ河原の再生

写真 再生された礫河原軍行橋の上流側では、猪名川河川事務所が河川敷を切り下げて、1週間に1回程度水が浸かる高さにし、川らしい環境としてレキ河原の再生をめざしています。

また、ここでは外来種のオオブタクサが繁茂しています。オオブタクサが繁茂すると、在来種が育たなくなるほか、喘息の原因にもなるとも言われています。このため、流域ネット猪名川をはじめとした各種団体がオオブタクサの抜き取りをされています。小さい時に抜き取ることが効果的であることなど、流域ネット猪名川の中島さんからご説明をいただきました。

●ヒメボタルの飛ぶ猪名川に写真 外来種対策の説明

猪名川ヒメボタルの会は、今から6年前にヒメボタルが生息しているのがわかったことがきっかけで、その生息地を守る活動をはじめられました。ヒメボタルは5月上旬から〜6月中旬まで見られますが、なかでも5月下旬が最も多く見られます。

写真 ヒメボタル生息地ヒメボタルは陸生のホタルで、水辺で飛び回るということはないため、すみかが人の手によって壊されてしまうことが心配です。昨年もヒメボタルの生息地のあたりでゴルフの練習をしている人がいたそうですが、会のひとたちが、ここがヒメボタルの生息地であることを知らせる貼り紙をはることで、ゴルフの練習などをする人はいなくなり、ヒメボタルの生息環境を守ることができたそうです。

写真 長島聖大氏の基調講演基調講演〜猪名川に暮らす虫たち〜

伊丹市昆虫館 学芸スタッフの長島聖大氏に「猪名川流域に暮らす虫たち」と題し、お話をいただきました。全世界には生物が180万種類いて、そのうち昆虫が100万種類、日本には3万種類の昆虫がおり、伊丹市域では、1232種の昆虫が確認されているそうです。最近では、自然が減少し、昆虫が暮らす場所も減ってきています。猪名川の特徴的な昆虫にはヒメボタルがいて、光り方が早くゲンジボタルなどよりは小さいが、伊丹市にいるヒメボタルは、全国最大の大きさだそうです。ヒメボタルのほかにも、シリビアシジミ、カバマダラといった珍しい昆虫も確認されています。長島さんはこれからも調査を継続し、伊丹市内の昆虫図録の充実に取り組んでいきたいと考えておられるそうです。

外来種のいない猪名川をめざして〜市民活動の報告〜

地図●外来種対策 〜アスビ友の会

アスビ友の会は尼崎市東部浄化センターのビオトープづくりに取り組んでこられました。アスビ池の周辺に生える外来種のヘラオオバコやコマツヨイグサを手で駆除されています。

最近では、近くの大学に通う大学生に声かけ、一緒にオオブタクサの駆除に取り組んでおられ、オオブタクサは減ってきているそうです。

●竹、外来種対策と子供の遊び場 〜 NPO川西再発見

「川西再発見」のみなさんは、子ども達を身近な自然で遊ばせたいという思いで活動されています。昨年2月の猪名川クリーン作戦で、こんにゃく橋付近のゴミをみんなで拾われましたが、6月ごろには雑草が生い茂り、水辺に近づくことができない水辺になってしまったそうです。

そこで、人と自然の博物館の石田先生を招いて学習会を開き、こんにゃく橋の水辺づくりに取り組まれました。9月に雑草の刈り取りをされた時には、竹の駆除が大変だったそうです。これからも子ども達がのびのび育つふるさとの川づくりに取り組んでいきたいとのことでした。

これからの猪名川について 〜グループワーク〜

写真 グループワークの様子参加者が2つのグループに分かれて、ワークショップ形式で今の猪名川の様子、望ましい猪名川の姿、自分達ができることについて、河川レンジャーの進行で語り合いました。

今の猪名川に対して、川に近づきにくい、ゴミが多い、生き物が少なくなったという意見もありましたが、少し水がきれいになってきたという声もありました。これからは、子どもたちが遊べる川、外来種がいない多様な生き物がいる川にという声が多くありました。

そのためには、自然の再生や親水利用の区間を分けて川を使っていくこと、イベントなどを開催して、川にいく仕組みを作ること、一人ひとりがゴミ拾いや、外来種の抜き取りをするなど地道な活動をしていくべきだという意見が出されました。

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活動拠点のご案内

※活動拠点については調整中です。暫定として、現在は猪名川河川事務所の会議室が利用されています。